そろそろ漫画も読むものがなくなってきたので、
再び推理小説ものに手を出しました。
私が好んで読む宮部さんです。
(ネタバレあり)
R.P.G. ロールプレイング
ゲームをやっている人には身近な言葉だと思います。
そもそも【役を演じる】という意味なんですよね。
なので、テレビゲームでのジャンルとしてのRPGって、
意味合いがちょっと異なってると思います。
もともと、どこから来たのかは、、、
海外で盛んなテーブルトークからの語源でしょう。
自分が役になりきり、ダイスとトークによって進められるゲームです。
2~大多数でやることができます。
日本でも最近はわかりませんが、一時期水面下で流行ったと思います。
ロードス島戦記などが代表的な例です。
前置きが長いですが、この話はテレビゲームとしてのRPGではなく、
役を演じる、、、という意味です。
さて、、感想はというと、、、
正直、犯人は半分くらいからわかっておりました。
そして、見事そのとおりでした。
ネットの世界でバーチャル家族を形成していて、
その中の【お父さん】が何者かに殺されてしまいます。
そして、その【お父さん】の実の娘に顔とおしをさせようと、
マジックミラー越しの取調べ室の中に、
バーチャル家族での【娘】【息子】【お母さん】が現れます。
あとは、どんな背景があったのかという取調室での会話がほとんどです。
【実の娘】は、殺した人=容疑がかかっているバーチャル家族に対して、
怒りをむき出しにしています。
しかし、それは父が殺されたからではなく、
父が現実世界での家族を大切にせず、
バーチャルでの家族を形成していた寂しさと怒りからでした・・・。
最後の最後まで、この話のなかでのRPGというのが、
バーチャルな世界でのことだと思っていたのですが、、、
最後に驚きました。。。
実は、ある刑事がこの実の娘を自供させようとして考えた演劇だったのです。
バーチャル家族は実在している人物なのですが、
名前は全て異なり、配役も新人刑事が行っていたのです。
(説明がややこしいですね・・・)
二つのR.P.G.が混在していたということ
評価は二分されているようですね、このお話は。
だけど、私はとても面白かったです。
スカッと終わらせてくれるお話でした。
しかも最後のどんでん返しがまた良かったです。
宮部さんの話は、とても読みやすいんですよね。
推理小説初心者の人にぜひ薦めたい本です。
ガツガツ最後まで読むことができます。
そして、今日も他の宮部さんの本を図書館から借りてきたので、
さっそく読んでいこうと思います。